そんなこんなでレポートに戻ります。
この一回目の試し塗りの後の事になりますが、専務が現状視察してましたら慌ただしい雰囲気に。
何やら、『カチオンフィラーというスレート地のヒビなどの修復に用いる、セメント系下地調整剤の配合の仕方に問題があるのでは』との疑念を専務が抱き、その事を職人さんに問いただしたところ、やはり勘違いしたままの配合で塗られていたようです。そこで、改めて配合の案配と塗る箇所の指示をだし、事なきを得たという出来事がありました。
今回のケースは水による希釈が多過ぎだったのですが、このままで塗り終えてしまった場合は調整剤本来の効能が発揮されないばかりか、その後の本塗りで塗られた塗料の耐久性にも影響してくると言えるので、コトは大事です。それを今回未然に防げたのは、専務の今まで培ってきた経験による洞察力のお陰だといえるでしょうが、配分量の勘違いはいただけませんので、担当した職人さんには今後そのような事がないようにしてもらいたいところです。
ちなみに、毎朝晩の報告連絡相談の”報連相(ほうれんそう)”は勿論の事、専務による現場チェックなどはどの現場でも頻繁に行ない、極力ミスを起こさない、たとえ起きてしまっても拡大させない体制で塗装工事をさせていただいております。
2013.9.3
この日は二回目の試し塗りが行なわれ決定色を待っている段階とのことで、試し塗りがされている東面以外で下塗りを終えたところにある、壁を抜けるパイプとのキワ部分や窓枠などへのシーリング作業などを行なっていました。また、台風16・17号に備えるために飛散防止ネットは外されていました。
そんな中、試し塗りされている東面で下塗りができる範囲を、去年入社の松永さんが塗り始めたのでしばらく見ていたのですが、スレート2枚分の幅をひとつの単位にして上から下へと塗っていて、以前専務から説明を受けた時の事を思い出しました。これは仕上げを綺麗にするための宝佳塗装での鉄則のうちのひとつです。作業性からいえば上一面から中へ下へと移動塗りした方が効率的ではありますが、この前述の塗り方を怠ると仕上げ含め数年後にも差がでてくるそうです。
2013.9.9
そうして迎えたこの日は仕上げに向けた大一番といったところ。屋根は全て上塗りを終え、外壁が中塗りと上塗りが混在する作業段階の中、3人体制で各々が分担して作業を進めていました。そんな中、僕の撮影ポイントから遠く樹木の陰で見づらくなってはいましたが、よくよく見てみると職人の岸上さんが雨樋の裏ッ側にハケを廻し、丹念にひと筆ひと筆塗っている姿が見えました。
そこは地面から見ても高さがあって見えないだろうし、離れたら尚更見えない箇所。これは当然のことではありますが、妥協も手抜きも一切無しの仕事ぶりに、僕は「う~ん」と心の中で頷かせていただきました。
さぁ これらを終えるともう、完成までのカウントダウンもひと桁台といったところ。
あと大モノで残すところは雨樋だけといったところですが、その雨樋もこの一両日中には塗り終えるでしょうから、この時、大平洋沖で発生した台風18号が日本上陸する前には、何とか工事完了となりそうです。
そうして、その台風は豊橋市に上陸することとなった訳ですが、その一日前にあたる平成25年9月15日に無事に工事完了することができました。
完了後すぐに台風上陸というのは何か波瀾めいたものも感じますが、実は嵐を抜けたその先には順風で満帆な未来が迎えてくれる、そんな様相が僕の脳裏には浮かびます。
《 M社様、この度はお仕事を賜り誠にありがとうございました 》
追伸
雨樋や笠木や角に施した濃い茶系の配色、 ・・・お洒落に決まりましたネぇ^^g